院長ブログ

2018.12.11更新

尿膜管1   尿膜管2

                     

 尿膜管は胎生期に母親と胎児の膀胱とをつなぐ管で、通常は出生時には閉じてしまうものが

そのまま残ってしまう疾患です。

この管が外界につながっているとその穴から尿が染み出てきたり、尿路感染を起こしやすくなります。

また、外界に開存していない場合にも膀胱が完全に収縮することができず、残尿が残ることで膀胱炎などの症状

を起こす場合があります。

これらの症状がある場合にはこの尿膜管を切除する必要があります。

 

 

川崎市幸区・中原区・川崎区/横浜市鶴見区/大田区の動物病院
エアリーズ動物病院

 

 

投稿者: エアリーズ動物病院

2018.07.24更新

血管肉腫1血管肉腫2

  写真は脾臓にできた大きな腫瘤です。病理検査の結果、血管肉腫でした。一般的に血管肉腫は悪性度が高く、転移率も高いとされています。

発見時には既に転移している場合も多く、術後に抗がん剤を併用する場合もありますが非常に注意が必要な腫瘍です。脾臓で多く認められますが、

皮膚、筋肉、肝臓などの他の臓器にも発生することがあります。

 

川崎市幸区・中原区・川崎区/横浜市鶴見区/大田区の動物病院
エアリーズ動物病院

投稿者: エアリーズ動物病院

2018.07.22更新

永久気管1永久気管2

 咽頭や喉頭などを閉塞する腫瘤による気道の閉塞や重度の喉頭麻痺などによる上部気道障害に際には気道を確保するために

気管を切開しなければならないことがあります。

気管切開には上の写真のように気管を露出し、気管に穴を空けて永久的にそこから呼吸をさせる永久気管孔と一時的に気管を切開して

気管チューブを挿入して呼吸を管理する方法などがあります。

 

川崎市幸区・中原区・川崎区/横浜市鶴見区/大田区の動物病院
エアリーズ動物病院

 

 

投稿者: エアリーズ動物病院

2017.06.26更新

術前のCT画像。
シャント血管の結紮前。
肝臓への血流がほとんど確認できません。
シャント血管の結紮後。肝臓への血流が認められるようになっています。



 

 先日も紹介した門脈シャントですが、この症例は前回の症例とは異なる部位の血管から後大静脈へと短絡していた症例です。

門脈シャントはこれらの症例のように症例ごとにバリエーションがあります。

また前回紹介した症例、また今回の症例はともに肝臓の外にシャント血管が存在する肝外門脈シャントの症例ですが、
肝臓の組織内にシャント血管が存在する肝内シャントの症例も存在します。

川崎市幸区・中原区・川崎区/横浜市鶴見区/大田区の動物病院
エアリーズ動物病院

 

投稿者: エアリーズ動物病院

2017.06.01更新

開腹時多量の黄色の腹水とゼリー状の胆嚢の内容部が腹腔内に存在。
胆嚢管が破裂していたため十二指腸の総胆管の開口部からステントを挿入し留置。
摘出した胆嚢と腹腔内に存在していたゼリー状の胆泥。


 
 胆汁が外傷、腫瘍、胆嚢粘液嚢腫などの疾患により、腹腔内に漏出してしますと重度の腹膜炎(胆汁性腹膜炎)を起こしていまします。

写真の症例は胆嚢粘液嚢腫の症例で、胆嚢管の破裂を併発していたイヌの手術写真です。

この症例の場合には胆嚢管の破裂が認められたため、胆嚢からの続く総胆管が開口する部位である十二指腸を切開して
開口部(大十二指腸乳頭)からチューブをステントとして利用し、損傷部位を縫合してそのままチューブを留置しました。

その後、腹腔内を洗浄し、ドレーン(お腹から腹水を排泄させる管)を設置して閉腹しました。

胆汁性腹膜炎は命に関わることが多い疾患のため、早期発見、早期治療が重要となります。

川崎市幸区・中原区・川崎区/横浜市鶴見区/大田区の動物病院
エアリーズ動物病院

投稿者: エアリーズ動物病院

2017.06.01更新

手術前のCT画像。門脈から後大静脈へと短絡する異常な血管が認められます。
シャント血管の結紮後の術中レントゲン写真。異常な血管は描出されず、肝臓内の血管が明瞭化。
シャント血管の術中写真。この血管を分離し、結紮。


 
 門脈体循環シャント(門脈シャント)は、通常消化管からの血流は門脈を通って肝臓へと走行しその後心臓へと向かい全身へと流れる血液が、
門脈から肝臓を迂回して全身循環へと短絡してしまう異常な血管(シャント血管)が存在することで、種々の症状を引き起こす疾患です。

門脈シャントには先天性と後天性とがあり、先天性の場合には手術によって治療を行います。

手術はこのシャント血管を結紮することが目的ですが、シャント血管を結紮した後の門脈の圧力によっては、数回にわたって手術をしなければならない場合もあります。

また、術後に発作などの神経症状を呈することがあるため、術後も注意が必要です。

川崎市幸区・中原区・川崎区/横浜市鶴見区/大田区の動物病院
エアリーズ動物病院

投稿者: エアリーズ動物病院

2017.05.26更新

image1 image2

 胆嚢粘液嚢腫になると通常さらさら液体である胆汁が泥状・ゼリー状となって流動性が失われてしまいます。

その結果、胆管閉塞、胆嚢炎などの症状を引き起こします。

無症状のこともありますが、胆嚢炎や胆管炎を併発することが多く、また胆嚢が破裂してしまうことも多くみられます。

このため早期発見、早期の治療が重要な疾患です。

上の写真はこの疾患で胆嚢摘出を行った症例の写真です。

写真左はゼリー状の胆泥で胆嚢は拡大しています。写真右は摘出した胆嚢を切開したところですが、ピータンのように硬い胆泥でが詰まっていました。

川崎市幸区・中原区・川崎区/横浜市鶴見区/大田区の動物病院
エアリーズ動物病院


 

投稿者: エアリーズ動物病院

2017.04.13更新




右後肢の第5趾の内側に腫瘤が認められます。
手術後。
右後肢第5趾とともに腫瘤を摘出しました。


 
 細胞診の結果から軟部組織肉腫が疑われたため、右後肢第5趾の断趾術を行い腫瘤を摘出しました。
病理組織検査の結果、血管周皮腫でした。この腫瘍は軟部組織肉腫の一つで、術後にも局所再発が起こることが多く経過を注意してみてく必要があります。
好発部位は四肢に出来やすく、発生部位によっては断脚術をしなければならないこともあります。

川崎市幸区・中原区・川崎区/横浜市鶴見区/大田区の動物病院
エアリーズ動物病院

投稿者: エアリーズ動物病院

2017.02.23更新

 糞線虫は消化管内に感染する寄生虫の一種で、感染すると下痢などの消化器症状を呈するようになります(無症状のこともあります)。

悪化すると血便や重篤な場合には全身状態の悪化が認められ、衰弱してしまうこともあります。

感染経路は他の多くの寄生虫と同様に経口感染によって感染が成立しますが、糞線虫は皮膚からの感染(経皮感染)も起こります。

また人にも感染することがありますので注意が必要です(人畜共通感染症)。

川崎市幸区・中原区・川崎区/横浜市鶴見区/大田区の動物病院
エアリーズ動物病院

投稿者: エアリーズ動物病院

2017.02.23更新

足裏の肉球間に腫瘤が認められます。
足の甲側にも腫瘤が広がっており細胞診検査の結果、肥満細胞腫でした。
手術後。


  
 肥満細胞腫は悪性の腫瘍であり、広範囲に切除しなければならない腫瘍の一つです。
写真のように足先などにできてしまった場合には指ごと切除したり、場合によっては断脚術を行うことがあります。
また、他にも完全切除が困難な場所に出来てしまった場合には、放射線療法や抗がん剤を用いた化学療法と手術を併用する場合などもあります。
 写真の症例は右前肢の第4、第5指間(小指と薬指の間)にできていたため第4、第5指と腫瘍を一緒に切除しました。
 写真のような断指術を行っても数日後には普通に歩けるようになります。

川崎市幸区・中原区・川崎区/横浜市鶴見区/大田区の動物病院
エアリーズ動物病院

投稿者: エアリーズ動物病院

前へ

entryの検索

動物たちとご家族様がより楽しく幸せに暮らせるように

病気や予防での来院以外の時もお気軽に病院にお立ち寄りください

  • 044-276-8968.png
staff staff blog