手術前のCT画像。門脈から後大静脈へと短絡する異常な血管が認められます。
シャント血管の結紮後の術中レントゲン写真。異常な血管は描出されず、肝臓内の血管が明瞭化。
シャント血管の術中写真。この血管を分離し、結紮。
門脈体循環シャント(門脈シャント)は、通常消化管からの血流は門脈を通って肝臓へと走行しその後心臓へと向かい全身へと流れる血液が、
門脈から肝臓を迂回して全身循環へと短絡してしまう異常な血管(シャント血管)が存在することで、種々の症状を引き起こす疾患です。
門脈シャントには先天性と後天性とがあり、先天性の場合には手術によって治療を行います。
手術はこのシャント血管を結紮することが目的ですが、シャント血管を結紮した後の門脈の圧力によっては、数回にわたって手術をしなければならない場合もあります。
また、術後に発作などの神経症状を呈することがあるため、術後も注意が必要です。
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